【イタリア旅行記】黄金色に輝く町、シチリア島・ノートを歩く!(地中海4800kmの旅 vol.8)

前回はヴァル・ディ・ノートの町のひとつ、ラグーザを歩きました。今回もヴァル・ディ・ノートのひとつの町であり、その中心であるNoto(ノート)を歩きます!

他のヴァル・ディ・ノートの町と同様に、ノートも1693年の大地震で町は大きな被害を受けました。そして、被害を受けた町は放棄されました。震災から数十年に渡る復興事業により、ノートは以前の場所から数十キロ離れた現在の位置に築かれ、後期バロック様式の町として生まれ変わりました。ノートの旧市街は、町全体が世界遺産となっています。旧市街の建築に使われる石材の淡い黄金色の町は、その姿と美しさから「石の庭」といわれています。

この記事の写真はSONY α7 IV(ILCE-7M4)とSONY FE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)の組み合わせで撮影しています。

目次

ラグーザから列車でノートへ

ラグーザから列車で1時間30分弱、ついにノートの町が見えてきました。遠目でも圧倒的な存在感です!

ノートの駅で下車。駅に関しては、モディカやラグーザよりも簡素な雰囲気で、人手も少なかったです。鉄道で訪れる人が少ないのでしょうか。

旧市街を目指す

駅から1km少々歩いて旧市街を目指します。

旧市街の入り口にある公園にやってきました。この木々の奥にはスタジアムがあります。地元の人の憩いの場となっていますね。ここを抜ければノートの旧市街です!

メインストリート、ヴィットリオ・エマヌエーレ通り

ノートの町は、メインストリートのヴィットリオ・エマヌエーレ通り沿いに見どころがたくさんあります。旧市街に入ってはじめに出会ったのはサン・フランチェスコ教会。現在、教会の右の修道院は高等学校、左の修道院は博物館となっています。素敵すぎる高校ですね…!

このヴィットリオ・エマヌエーレ通りは歩行者天国となっています。整備された一本道に観光スポットがあるので、2時間もあれば十分に回れるのではないでしょうか。

人だかりができている、ひときわ立派な建築があります。こちらがノートのドゥオーモ(ドゥオーモ・サン・ニコラ・ディ・ミラ)。町で一番大きな教会です。バロック様式の建築も、石材も本当に美しいです。

内部は白を基調とした、洗練された空間でした。ミサが行われている時間でしたが、結構多くの人がお構いなしに出入りしていました(私もその1人)。サイレントシャッターでミサの様子を撮らせていただきました。

ドゥオーモの向かい側には市庁舎として使われているドゥチェツィオ宮があります。欧州はこのように、古い建物を市庁舎として利用している都市が多くあります(他にはミュンヘンなど)。日本だと古くなればすぐに建て替えてしまいますから、羨ましいような。しかし、働く人のことを考えたら新しい方が嬉しいでしょうか。

市庁舎の横の木陰では、人々が思い思いの時間を過ごしていました。お話したり、路上ライブをしたり、荷物を整理したり。湿度が低いので、日陰がとても涼しいんですよね、気温は39℃もあるのに不思議です。

路地で階段アートとレトロカーに出会う

この町には黄金色と白色が多いです。シチリアの乾いた空気が美しさを引き立ててくれます。シチリアへはぜひ真夏に。砂漠のような気候が出迎えてくれます。暑さはかなり堪えますが、日本の猛暑で鍛えられた皆様なら問題ないでしょう。

ヴィットリオ・エマヌエーレ通りから一歩入り込むと、素敵な路地に入ります。そして、見事な階段アートに出会いました!シチリアで階段が有名なのはカルタジローネで、ノートも花祭り期間中はお花による階段アートが素晴らしいと聞いていました。しかし、こんなに綺麗にペイントされた階段アートがあるとは知りませんでした…!

シチリアではFIAT500(チンクエチェント)の旧車がいまでも走っていると聞いて楽しみにしておりましたが、実際に遭遇できました!ノートの町にとっても映えていますし、車はピカピカです。とっても大切に乗られているのが伝わってきます。

路地を抜けて、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りに戻ってきました。先程出会ったチンクエチェントが泊まっています。カブに乗っているふたりが楽しそう。

リモーネ味のジェラート

シチリアはレモンが有名なので、レモン(リモーネ)味のジェラートを注文しました。暑さも相まって、味に感動…!この体験を超えるものはなかなかありません。ジェラートのあとに、エスプレッソを一杯とペストリーをいくつかいただきました。

店内はシチリアのかわいいお菓子でいっぱいでした。緑色のお菓子は「カッサータ・シチリアーナ」。スポンジ生地のにリコッタクリームを重ね、マジパンでコーティングしたお菓子です。おさるのジョージが大好きなカンノーリも勿論置いてありました。

リモンチェッロを試飲してみる

お土産屋さんに入ると、美しいレモン色に輝く瓶が目に入りました。こちらは「リモンチェッロ」と言って、イタリアでは食後酒として親しまれるお酒だそうです。レモンの産地である南イタリアでは、各家庭ごとに異なる味のリモンチェッロが作られているそうです。
南イタリア・カンパニア州で誕生したリモンチェッロは、400年以上もの歴史がある伝統的なリキュールです。レモンの皮をたっぷりと使って作ります。

リモンチェッロの美しさに見とれていたら、店員さんが試飲させてくれました。口に入れた瞬間は甘く、その後はレモンの苦味や酸味がやってきます。アルコール度数が30%以上のため、喉がカーっと熱くなったあとに、爽やかで甘い後味を感じられます。飲みやすいから危ないですね笑。日本へのお土産に買っていきました。キンキンに冷やして飲むと美味しいので、「冷凍庫」で保管するのがおすすめです。度数が高いので凍りません。賞味期限も無いそうです。

このお土産屋さんには、他にもカラフルで可愛らしいお菓子がたくさんありました。輸入したい…!

次なる目的地、Siracusa(シラクーサ)へ

この日のお宿があるのは、シチリア島南東部の海沿いの街、Siracusa(シラクーサ)です。ノートからシラクーサへは、おなじみのトレニタリアで行くことができます。

旧市街に入る際には紹介しませんでしたが、左上の写真に映るアーチは「レアーレ門」。門の上にいるのはペリカンです。車でノートを訪れた場合、レアーレ門の外に車を停めておく必要があります。

公園を抜けて、駅を目指します。帰るときはなぜかあっという間です。不思議ですね。

ノートの駅に到着しました。ここからシラクーサまでは列車で約40分です。

次回はSiracusa(シラクーサ)を歩きます

ノートの町はここまでです。石材の色がなんとなくマルタ共和国を思い出させてくれましたね。次回は古代地中海の大都市、シラクーサを歩きます。走れメロスの舞台となった、歴史が非常に長い街です。それではまた。

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この記事を書いた人

東京都在住のエンジニア。1998年生まれ、25歳です。カメラを片手に20カ国を旅してきました。遠い地の生活を垣間見ることが私の旅のテーマです。

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