【イタリア旅行記】永遠の都・ローマを撮り歩く!(地中海4800kmの旅 vol.1)

この旅はローマから始まります。
ローマでは4泊を過ごし、途中1日はカトリックの聖地・アッシジという町へ立ち寄りました。この前・後編に渡る記事では、日本出発からローマを発つまでの模様をお届けしたいと思います。アッシジについては次の記事でまとめます。

この記事の写真はSONY α7 IV(ILCE-7M4)/ α7R IV(ILCE-7RM4)とSONY FE 16-35mm F2.8 GM(SEL1635GM)/ FE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)/FE 100-400 F4.5-5.6 GM OSS(SEL100400GM)の組み合わせで撮影しています。

目次

旅のはじまり

旅の始まりは成田空港から。
カタール航空を利用してドーハ経由でローマへ向かいます。成田からドーハまで約12時間、乗り継ぎに約4時間、そしてドーハからローマまで約5時間半と、合計約20時間の長旅です。

巨大なくまさんが有名なカタール・ハマド国際空港で約4時間を過ごしました。ハマド国際空港ですが、空調が効きすぎていて待ち時間が非常に長く感じられました。あまりに寒いので、スタバでホットココアを買って温まってました。こちらで乗り継ぎをお考えの方は、上着を用意してスタバで温かい飲み物を頼むのをおすすめします。

ローマに到着

飛行機で爆睡していると20時間はあっという間です。ついにローマ・フィウミチーノ空港に到着しました。ターミナル間の移動はモノレールです。成田空港にも欲しいですね(昔存在していたらしいです)。

レオナルド・エクスプレスに乗り、ローマ・テルミニ駅に到着しました。所要時間は約30分、運賃は片道約¥1,900でした。ローマ・テルミニ駅はヨーロッパではパリ北駅に次ぐ乗降客数を誇ります。さすがの人手ですね!

ここで、ローマの観光に便利なRoma Pass(48時間券)を購入しておきました(€32)。このRoma Passは、最初に訪れる観光施設の入場が無料、さらに有効期限内であれば地下鉄、バス、電車が乗り放題になるチケットです。

ローマ市街を散策

ローマに到着してからホステルにチェックインし、やっと街を歩き始めたのは16:30頃。夏のイタリアは20:30すぎに日没を迎えるため、散策するには十分な時間がありました。
この日はノープランだったので、ローマのランドマーク、コロッセオを目指して散歩することにしました

テルミニ駅からサンタ・マリア・マッジョーレ教会の裏手を抜けていきます。初めてのイタリア、初めての夏の欧州、テンションは最高潮です。

なにもかもが素晴らしいです。ちょっと汚いのも趣がありますね。

コロッセオに到着しました。隣りにはコンスタンティヌスの凱旋門が鎮座しています。写真では伝わらないかもしれませんが、双方とも本当に大きい…!2000年前にこんな建築をしてしまう古代ローマ人がすごすぎます。設計もすごいですが、材料や人員の手配もしていたのが信じられません。

コロッセオの入場は時間指定が必要で、私は翌日の16:30に予約していました。まずは外から眺めて、翌日コロッセオの内部を見学する気持ちを高めていきます。

乾いた空気、背の高い松、そして石畳。私にとっての地中海はここ、ローマから始まりました。この事実は一生変わらないので、噛み締めて街を歩いていました。

上の写真の塔がある建物に、有名な真実の口があるらしいです(行きませんでした)。

いい具合に日が傾いて来ました。こうなったら高台からローマの街を見下ろしてみたいですね!

高台を目指してどんどん上に登ります。坂のある街は良いですね。平坦な街で生まれ育ったので、坂があるだけで新鮮です。

「ジャニコロ」という展望スポットに到着しました。西日に照らされるローマの旧市街が美しいです。

ローマの歴史は伝説から始まります。これは誇張でもなんでもなく、紀元前753にパラティーノの丘でロームルスが王政ローマを建国したとき、文字は存在しなかったとされます。故に、口承による伝説から始まるのです。

ローマは古代からルネサンス、バロック、そして現代と、人類の歴史を今に伝える「永遠の都」です。ローマの歴史は深すぎて、書いたらキリがありませんので、気になる方は調べてみてください。無限に時間が溶けてゆくと思います。

ちなみにローマはイタリアの首都で最も人口が多い都市ですが、経済を牽引するのはローマではなく北部のミラノです。ミラノは金融の中枢でありファッションの都。 ローマは政治の中心でありカトリック総本山を抱える都。イタリアが統一されたのは1861年で、各都市は最近まで別の国家だったわけです。みんな自分の街が一番だと思っていますから、ローマとミラノのどっちが優れているかなんて話題は野暮ですね。

テヴェレ川から臨むサンタンジェロ城。サンタンジェロ城という名前は、590年にローマでペストが大流行したとき、教皇グレゴリウス1世が城の頂上で剣を鞘に収める大天使ミカエルを見たとして、ペスト流行の終焉を宣言したことに由来します。

この美しい橋はヴィットリオ・エマヌエーレ2世橋。イタリア統一の50周年祭に建設されたものの一つで、イタリア統一の歴史の象徴とも言える建造物です。イタリア統一時の首都はトリノに置かれ、その後フィレンツェに数年移り、1870年にはローマが首都となりました。

ローマが首都となるまではバチカン地区は陸の孤島で、北側には草原が広がっていました。 その後、北側には次々と集合住宅が建てられ、今でもバチカンの北側に広がる住宅街は「プラーティ=草原地区」と呼ばれています。 そして、ローマの中心部からバチカン地区を結ぶため、エンニオ・ロッシの設計により、25年かけて1911年に新しくヴィットリオ・エマヌエーレ2世橋が誕生しました。

Ponte Umbertolから臨むサン・ピエトロ大聖堂の夕景。ガイドブック、SNS、飛行機のディスプレイでよく見るこの構図、実際にお目にかかれて感動しました!しかも美しい夕焼けも付いてきました!サン・ピエトロ大聖堂も翌日に行くことにしていたので、俄然楽しみになってきました。
ちなみに手前に見えている、ライトアップされた橋はサンタンジェロ橋で、あの橋を渡った先にサンタンジェロ城があります。

こんなに明るいですが、時刻はすでに21:00近くです。夏の欧州は日没が非常に遅いので、夕食を頂いてから夕日を見たほうが良いかもしれませんね。
流石にお腹が空いたので、パスタを食べに行きました。

初めてのイタリアごはんはカルボナーラ

カルボナーラはローマ発祥のパスタです。せっかく来たなら頂きたいですよね。

ローマには、カルボナーラ発祥の店と言われている”Osteria La Carbonara”(創業1906年)があります。しかしそのような事実は一切なく、当のオステリアも明確に否定しています。文献にカルボナーラが登場したのは1944年なので、オステリアの名前はパスタのカルボナーラとは関係ないのでしょうか?
ちなみに”carbonara”は「炭焼のパスタ」という意味で、名前の由来は諸説あります(炭焼き職人が考案した、コショウの色から連想された、など)。

カルボナーラは、トレビの泉とテルミニ駅の間にあるtrattorìa(トラットリア)”Pasquale Pulcini Birra Peroni“で頂きました!
イタリアには日本で言う「レストラン」の呼称がいくつかあります。ざっくりですが、大衆向けレストランがtrattorìa(トラットリア)、大衆的な居酒屋がosteria(オステリア)、高級レストランがristorante(リストランテ)です。トラットリアはリストランテと違いドレスコードが無いので、観光客でも気軽に楽しめます。

ローマのカルボナーラ(本当のカルボナーラですね)は、生クリームや玉ねぎ、ニンニクは使いません。また、ベーコンではなく脂の乗ったグアンチャーレ(豚肉の塩漬け)、またはパンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)を使用します。そして、ソースには卵と少し塩辛いペコリーノロマーノというチーズを使います(パルミジャーノレッジャーノを混ぜる場合もあります)。
カルボナーラの歴史は意外と浅いですが、上記のルールが存在します。生クリームを使うと監獄行きらしいですね(イタリアにはタブーとなる食材の組み合わせが結構あります、魚介とチーズとか)。

日本だとカルボナーラにはスパゲッティを使いますが、ローマではリガトーニなどのショートパスタやキタッラ等、他の種類の麺を使うお店も結構あるようで、このトラットリアもリガトーニを使用していました。味の濃いソースがパンにとっても合います。夏の疲れた体にぴったりの一品でした!

1世紀にドミティアヌス帝が造らせた、ドミティアヌス競技場を起源とするナヴォーナ広場にやってきました。レストランが軒を連ね、アーティストが思い思いに活動している賑やかな広場です。ここはローマで最も有名な朝市、カンポ・デ・フィオーリが開かれるので、ぜひ行ってみたいですね!(翌朝行きました)。

華やかな夏のローマの夜を抜けて宿へ。コロナから完全に開放された人、まだ気をつけている人。思い思いの過ごし方で夜を楽しんでいて、歩いているだけで幸せを感じられました。

夜遅くに空いていた教会に入ってみたところ、美しさに息を飲みました。ここはサンタ・キアラ教会。起源は1592年、ファザードは1888年に建設された、ローマ基準だと新築に近い教会でしょうか。信じられないくらい古いものが多くあるローマは、意外と新しいものもたくさんあります。次に来たときはローマの新しいものを探してみたいですね。

夏のローマは、このくらい暗くなるともう22:30を回っています。この日は長時間のフライト、暑い中での散策、そして初めての土地ということもあって予想以上に疲れており、宿では泥のように眠りました。シャワーを浴びて、ベッドに横たわったときは感動しましたね。

ローマの観光は早朝に、スペイン広場・トレビの泉・パンテオンを巡る

世界的観光都市のローマ。観光スポットはどこも混雑していますから、人が少ない朝のうちに見て回ってしまいましょう!

まずはA線に乗ってスペイン広場の最寄り、Spagna駅で下車しました。

Spagna駅から少し歩くとスペイン広場に到着しました!人がまばらでいい感じです。お昼すぎにはごった返すのでしょうか……しばし穏やかなスペイン広場を堪能しましょう。

映画「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーンはスペイン広場の階段に座ってジェラートを召し上がっていましたね。しかし、ジェラートによる階段の汚染や座り込む観光客の増加で、現在では階段に座ることも、ジェラートを食べることも禁止です。
次はトレビの泉へ。スペイン広場からは歩いて行くことができます。

トレビの泉、想像よりはるかに大きい泉でびっくりしました!(公園の噴水くらいのやつを想像してました、すみません)泉もそうですが、彫刻と建物の大きさに圧倒されます。水の音もなかなかの迫力です。

ローマは早起きさんが多いですね。気合いが違います。
次は2000年前に建設された神殿、パンテオンに行きましょう。パンテオンもまた、トレビの泉から歩いて行くことができます。ローマは観光地がコンパクトにまとまっていて良いですね。反面、気付いたらとんでもない距離を歩いています。地下鉄もバスも絶妙に不便ですから、歩いたほうが早いんです。

パンテオンに行く途中で見つけた大きな建築はアドリアーノ神殿。いきなり現れるからびっくりします。

約2000年前にハドリアヌスが建造した神殿パンテオン。実は再建されたものですが、西暦118年に再建されたという歴史のスケールに驚きです。再建される前のパンテオンが気になりますね。

朝食はBarで

イタリアではBar(バール)で朝食を食べる、カフェ文化があります。エスプレッソまたはカプチーノと、ブリオッシュ(クロワッサン)をサッと食べて仕事へ向かうのがイタリアの朝。

ローマ初めての朝は、パンテオンの近くにある”La Casa del Caffe Tazza d’Oro”でカプチーノとマリトッツォを頂きました。カプチーノは€1.5、マリトッツォは€2.5で、こんなに美味しい朝ごはんがたった¥600程度でいただけます。この朝ごはんのためにイタリア住みたいです。

ローマの平日

落書きを消している女性。世界のどこでも落書きはダメです。自分の体にやってほしいですよね。

平日の朝はその土地の性格が最も色濃く出ると思っています。

朝市、カンポ・デ・フィオーリへ

フィオーリ(Fiori)とはイタリア語で「花」を意味します。1400年頃までこの広場はお花畑だったそうで、「フィオーリ」の由来となっています。

色とりどりの野菜や果物、花屋さん、ハム、チーズ、そして小物や洋服、お土産まで、なんでも揃います。

ぷらぷら歩いていると、ナヴォーナ広場にたどり着きました。下の写真に映る彫像は4人の男がいて、それぞれが四大河(ガンジス川、ナイル川、ラプラタ川、ドナウ川)を表しているそうです。

昼ごはんはグラニータ

やけに暑いと思っていたのですが、旅から帰ったあと気温が40℃近くあったことを知りました。

暑くて水をたくさん飲んでいたら、お腹が結構膨れてしまいました。お昼ごはんは軽く済ませることにします。

気に入ったお店は何度も行くタイプです。朝ごはんを頂いたお店でエスプレッソのグラニータとシュガーのブリオッシュを。暑さに染み渡ります。

フォロ・ロマーノの夜景を撮る

夏の長い日が暮れてきました。雲ひとつありません。

コロッセオを抜けてフォロ・ロマーノの夜景を望むスポットへ向かいます。夜景を撮っている方は全然おらず、ほぼ独り占めでした!

夜景を撮り終わったらもう22:00。レストランはほとんど営業していなかったので、スーパーで生ハムやらパンやら美味しいものをたくさん買って、宿で美味しく頂きました。

次回はローマでベタな観光を楽しみます

翌日はバチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂、そしてコロッセオとフォロ・ロマーノを巡りました。ローマ観光の王道を行きます。

それではおやすみなさい。

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この記事を書いた人

東京都在住のエンジニア。1998年生まれ、25歳です。カメラを片手に20カ国を旅してきました。遠い地の生活を垣間見ることが私の旅のテーマです。

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